ミラーレンズ 800mmの実力
- 2010.01.16 Saturday
- 23:48
さて、先ほども紹介しました、ケンコーのミラーレンズ800mmです。
トイレットペーパー大ということを説明しましたが、
疑う方もいるかもしれませんので、並べてみました(いないか)。
まさにトイレットペーパーです。
これに、Tマウント(ペンタックス Kマウント用)を付けて変換し、k-xに取り付けると・・・
こんな感じになります。
凄いことになりますw
ちなみに、ミラーレンズというのは、
簡単に言うなら、天体望遠鏡のシュミットカセグレンのようなものです。
まず、光が入ってくると、奥の凹面鏡で光を手前の黒い部分へ集めます。
黒い部分の裏側にも鏡が付いていて、それがさらに光を集めて奥の凹面鏡の中心に空いている穴へと集めます。
集められた光はカメラへと送られて行くというわけです。
こうして、行ったり来たりを繰り返すことで、短いながらも800mmという焦点距離を実現しているわけです。
普通800mm(35mm換算で1200mm)の望遠レンズというと、
長さもそうですが、大きさも望遠鏡並みに大きく、重くて、そして、目が飛び出すくらいのお値段ですが、
これはコンパクトで、お値段もお手頃(といっても3〜4万)です。
欠点は温度変化に弱いと言うことでしょうか。
撮ろうと思ったら、〜15分くらい撮る場所の気温にならす必要があります。
(ならさないと、レンズ内の空気のゆらぎ等が出てぼや〜っとしてしまう)
あと、絞りが全くないので、NDフィルターを別途用意しなければいけません(それについてはこちらで)。
さて、月を入れたいところですが、今日は撮れませんでしたので、
丹沢さん(山)を撮って見ました。
これは55mmレンズで撮ったものです(※実サイズをトリミング&縮小しています)
赤い四角で囲った部分を800mmで拡大してみます。
800mm画像(トリミング無し縮小)
いやぁ、木の一本一本がくっきりはっきりです(ピントが甘いですけど)。
次回はトリミングなしでの比較写真を載せたいと思います。
追記
上の55mm画像(トリミング等倍サイズ)と800mm(55mmサイズに縮小)を並べてみました。
これの方がどのくらいすごいのかわかりやすいですね。
800mmで遠くを飛行中の飛行機を撮影。
結構よく写ります。
追記130228
最近レフレックスレンズで検索が多くなったので、なんだろうと思いましたら、
こういうミラーレンズのことをレフレックスレンズと呼ぶようです。知りませんでした。
関連投稿
ミラーレンズ フィルターはどこに?
1600mmを試す(K-x + ミラーレンズ800mm + 2倍コンバーター)
突然の質問で申し訳ないのですが,
5月21日の金環日食のために,ケンコーのミラーレンズを購入しようか迷っています。
買うとしたら,新製品の「400mm/f8.0」にするつもりなのですが,
400mmで足りると思いますか?
400mmということですが、
私は400mmを所有していないので、
申し訳ありませんが、どのくらいになるか検討がつきません。
ですが、以前、k-xで撮影したサンプルと
ネットで探したサンプルを下に書き出しておきますので、
参考にしてみてください。
(サンプルは月ですが、視直径は太陽と同じですので、 大きさはほぼ同一と考えて問題ありません)
ざっとサンプルを見ている限りですと、
追尾とかをしないようでしたら、
400mmでもある程度時間が経っても視野から外れないので、良いと感じます。
ただ、他と比較するとやや小さいかな?と感じますが、
切り出すとパソコンの画面に丁度収まるくらいだと思いますので、
十分なスペックだと思います。
逆に800mmですと、大きく撮影でき、インパクトはあります。
しかし、操作面から見るとあまり良いとは感じません。
また、日食以外のことを考えると、800mm望遠をどのくらい活用するか・・・
という疑問が出てきます。
400mmなら活用の場は広がると思います。
撮影の仕方を考えつつ検討されてみてはいかがでしょうか。
18mm 55mm 800mm
http://blog.syo-ko.com/?eid=527
1600mm
http://blog.syo-ko.com/?eid=550
200mm
http://blog.syo-ko.com/?eid=663
ネットを検索していましたら、
400mmの画像がありましたので(ミラーレンズではありませんが)、
こちらも参考にしてみてください。
http://tsgunma223.exblog.jp/15087432/
あと、ミラーレンズを日食仕様に改造する必要があります。
こちらのページを参考にされると良いかもしれません。
http://bbs.kakaku.com/bbs/10501111990/SortID=10727079/ImageID=534880/
http://air-sa.blog.so-net.ne.jp/2009-07-15
丁寧で詳しい解説,感謝です!
400mmだと若干物足りないですが,1:1で見る分には十分ですね。
金環日食を撮影する場合は,日食用のフィルタを購入するつもりです。
自分は今,35mmのレンズと一眼レフ本体しか持っていないため,
三脚も買わないといけません(笑)
ロケッこさんは,金環日食を撮影しますか?
といっても、ピンからキリまでありますので、
今後の使用目的も合わせてお店の人に相談するといいと思います。
(私が勧めると7万くらいのを勧めてしまうので・・・)
ミラーレンズをつけるとレンズが重いので、重心が前の方にいってしまいます。
また、マウントが歪んだり、光軸のずれの原因にもなります。
カメラホルダーのようなもので重心を補正した方が良いと思います。
参考
http://blog.syo-ko.com/?eid=548
はい、日食は観測&撮影をします。
数ある食を見ていますが、
金環日食だけは、まだ見たことがないんです。
ですので、大変楽しみにしています。
カメラホルダーの存在を初めて知りました。
重いレンズだとマウントが歪んでしまうのですか,盲点でした。
金環日食の写真を楽しみにしています!
(私は目で楽しむだけになるかもしれません・涙)
望遠レンズとかをしっかり固定する際に使うパーツです。
安定するので、風のブレなどもある程度押さえてくれます。
もっと重いレンズを使っている方は三脚を2台使いますが、
ミラーレンズはそれよりは長くも重くもないので、
テレホルダーで良いと思います。
(短時間であれば、ホルダー自体必要ないかもしれませんが、長時間ですとマウントのギャップ(歪み)が気になる・・・)
ただし、注意が必要で、
ケンコーのミラーレンズは上に紹介した参考URLの通り、
レンズそのものがピント調整で回るので、
固定するところがかなり限られてしまいます。
自分はエツミのテレホルダーを使っていますが、
カメラもレンズもギリギリのところで固定している状況です・・・。
もし購入されるなら、カメラ屋の店員さんに良さそうなのを相談してみるといいかもしれません。
自然現象は体(五感)で感じ取るのが一番いいと思います。
写真や動画はネットでもテレビでもいくらでも流れますので、とにかく体感することを楽しんで下さい!
日食メガネ忘れずに
上で紹介したURLのアストロソーラーフィルター(銀色のフィルム)を購入されるなら、
その余りで作ることができます。
400mmのミラーレンズは340gなので、
テレホルダーはいらないかもしれません。
重心が落ち着かなかったときに検討してみて下さい。
売り切れる前に,日食メガネを買いに行こうと思います(笑)
http://blog.syo-ko.com/?eid=1318
撮影される対象は何でしょうか?
それによっても設定の仕方が変わってくるかと思います。
私の場合、月の撮影用に購入したので、対象はそれくらいでしょうか。
基本的にマニュアル(Mモード)にして、
IOSは400か800
月の場合は、満月ですと、1/2000〜1/1000
半月〜満月は1/500〜1/250
半月〜新月は1〜1/125
くらいでしょうか。
そのときの条件によって何枚か撮影して、一番良い露出時間を設定しています。
とくに、曇っている場合は、暗くなってしまうので、長時間露光よりになってしまうことがあります。
天体写真であれば、天文年鑑や天文雑誌に露出時間が書かれていますので、
望遠鏡直焦点撮影の欄を参考にされると良いかと思います。
風景などはあまり撮影したことはありませんが、
以前、桜を撮影したときは、あまりの暗さに断念しました。
こういった撮影には向かないようです。
また、手持ちでの撮影はやはりブレが出てしまいますので、
三脚(せめて一脚)は必須かと思います(長時間露光しても固定されているので、ほとんどキャンセルされる)。
情報ありがとうございます。
被写体が動物などということで、
まず、三脚ですが、望遠を使うとどうしても小さな手ぶれでも、
レンズ内では大きくなってしまいます。
ある程度光量が得られる(明るい)被写体であれば、
露出時間が短く取れるので、ほとんど誤差の範囲かと思いますが、
そうでない場合は、ブレを抑えるためにも必要かと思います。
被写体が暗い場合ですが、次の方法が考えられます。
ちなみに、ミラーレンズは絞りがない(F8固定)ので、その点にはふれません。
露出時間を長くする
長くすることで、光をより多く取り込むことができるので、
明るくすることができます。
デメリットとして、被写体が動くと、残像が発生してしまいます。
ISOを上げる
感度を上げることで同じ露出時間でも、明るく撮影することが可能です。
デメリットとして、感度を上げすぎるとノイズがのってしまいます。
特に暗い被写体を撮影する場合は、ノイズが目立ってしまいます。
(最近のデジカメはだいぶ良くなっていますが)
どうしても明るさが得られないとき以外は
あまり上げ過ぎないようにしたいところです。
EV補正(EVシフト)する
被写体が暗いときや、明るいときは、ISO感を上げるより、
EV補正を試して見ることをおすすめします。
被写体が暗い場合、+側にシフトすればシフトした分だけ明るくすることができます。
測光を変える
自動の場合、画面をいくつかのエリアに分けて光量を測定して(マルチ測光)
最適な露出を割り出してくれますが、
それをスポット測光に変更することで、ピンポイントで測光することができるようになり、より良い露出を割り出してくれるようになります。
このような組み合わせで決めていくと良いと思います。
反射のことです
昔はこういう構造の望遠鏡があって反射式望遠鏡と言ったのです
蛇足ながら 直線式のは屈折式と言います
ご指摘ありがとうございます。
書く際に、レが抜け落ちたようです。
訂正いたしました。